「確かに僕は幸せだった。」


朋との他愛の無い『談笑』。愛する人との『抱擁』。
そこは優しさと光と『
愛情』に満ちていると信じていた。

――奪われた『大切』な者達。
彼らは僕の存在を『許容』した筈だった。
――壊された『幸福』な時間。
   無為に繰り返される『懐古』は、今や憎悪を掻き立てるだけ。


悲しい『懺悔』はもういらない。
救済』の時を求めるならば、僕が終端への糸車を紡いでやろう。

光から暗澹へ堕ちる物語。
優しい漢字が謡う黄昏への前奏曲(プレリュード)


「…けれどそれは全て贋物だったんだ。」
それでも僕は幸せだったよ。






優しい漢字2文字で10のお題

タイトル 概要 更新日
01.抱擁 本当の恋を、知った。(10へ) ---
02.救済 君たちが穢れてしまったというならば、(04へ) ---
03.談笑 失うなど想像もしていなかった他愛の無い日々。(01へ) H24 05/11
04.懺悔 幾つもの後悔。口にはできない、同じ数だけの懺悔。(08へ) H23 05/23
05.微笑 凍りつくような破滅の微笑に、魅入られた。(完) ---
06.許容 いけ好かない奴だと、最初は思っていたのに。(03へ) ---
07.懐古 きっとあの日が全ての始まりだった。(06へ) ---
08.幸福 それは脆く崩れ落ちた砂の城。(05へ) H20 08/15
09.大切 僕の大切な者達は、僕の大切な者達の手で奪われた。(02へ) ---
10.愛情 満たされた日々。愛する家族に囲まれて、(09へ) ---

時代順。 07→06→03→01→10→09→02→0408→05